新しい視点を注入して新たな顧客体験の創造をすることが、
ヘルスケア・マーケティングの高品質化
20世紀におけるEvidence Based Medicine(EBM)は、
それまでの医師個人の経験や慣習に基づく医療から科学的根拠に基づく
標準的な医療への転換を促し、医療品質の向上に貢献しました。
一方で根拠に用いられて来た臨床指標には
患者さんの“主観的な”想いが拾い上げられることはあまりなく、
その部分はアンメット(充たされない)ニーズのまま積み残されて来た様に思います。
プライマリ疾患の治療における長年の課題の一つに服薬ノンアドヒアランスがあります。
たとえば個々の患者さんが薬に抱く(主観的な)期待と、
医師が薬に寄せる(科学的な)治療ゴールとの間に、
ギャップが存在することがその原因であることも少なくありません。
希少疾患の患者さんやご家族がしばしば感じる課題に
「医師による疾病や治療の説明内容の難解さ」があります。
医師から難しい病気の診断名を言い渡された患者さんやご家族は、
その瞬間から、頭の中が真っ白になり大きな不安におののくのですが、
難解な説明や治療選択肢の提示は、さらに追い討ちをかけるように
恐怖の衣をまとって立ちはだかります。
実は、この医療提供者による説明の難解さや、難解さに伴う不安は、
疾病や治療に対する理解の不十分さや治療態度の消極性を導きかねません。
さらに、こうした状態が継続すると患者さんやご家族から医療提供者への信頼形成に悪影響を及ぼし、
治療効果が十分に上がらないといった結果に繋がる可能性を持っています。
わたしたちは、Patient Centricを礎にした高品質なヘルスケア・マーケティングとは、
こうしたあまり着目されて来なかった、今日的課題としての患者アンメットニーズの解決にも踏み込み、
患者さんや医療提供者に“新たな体験を創造する”ことではないか。
つまり、この新たな顧客体験こそが、高品質化の意味ではないか、と考えています。
トランサージュが考える、Patient Centricを礎に
Marketing Excellenceを実践する3ステップ
i. 患者さんやその家族のインサイトをリアルに捕捉するシステム環境を構築する:
何よりも大切なことは患者や家族の抱えている本音の課題であり、
そのために捉えたいリアルな患者や家族の声は伝統的な患者市場調査では拾いにくい“インサイト”です。
このインサイトに継続的に耳を傾け拾い上げることを可能にするシステム環境を整えることが、
最初の一歩だと考えています。
ii. 患者ベネフィットの実現に繋がる新しいプログラムを構築する:
Patient Centricにおける新しいプログラムとは、
インサイトから見える患者さんの真の課題(ペイン・ポイント)や
本音の願いを充足させる「イノベーション」です。
それは“Beyond the pill”に繋がる“製品を超えたベネフィット”かも知れません。
その場合、自社の価値に、医療機関や薬局、デジタル・デバイスメーカー、ソフトウェアメーカーなど
他のプレーヤーも加えた“エコシステム”が、
患者さんのアンメットニーズを解決するプラットフォームとなると考えます。
今日の様な企業間の開発の同時代化や開発力の均質化は、
真に差別化された製品や戦略の登場を難しくしていますが、
Patient Centricだからこそ見えてくる、他者とは異なる視点での
患者ベネフィット実現のための差別化戦略がある様に考えています。
iii. 継続実施により最適化に取り組む:
たとえば“Patient Centric”を全体に徹底するために、社員全員が会議や入会式などの機会で
継続的に実際の患者との面談を実施する会社があるそうです。
Patient Centricの効果を最大化するためには、
継続的な実践によって組織全体にそのコンセプトを浸透させることが重要だと考えます。
また実施に伴う適切なKPI評価と改善(軌道修正)が繰り返されることで、
Patient Centric を礎としたMarketing Excellenceは社内最適化され、
大きな成果に結びつけることが出来るのはないでしょうか。
新たな時代に新たな金字塔を打ち立てるための
最適なパートナーをお捜しであれば、Patient Centricを礎とした
Marketing Excellenceを目指す、
わたしたち、トランサージュにぜひお声がけください。
これまでに誰も経験したことのない変革に晒されているいま、
わたしたちの宇宙船地球号をどこに向け・・・
乗員仲間とどう向き合ってゆくべきなのか・・・
わたしたちトランサージュは、健やかで安らぎに満ちた
明るい未来社会を創造するために、わたしたちの経験を最大限に発揮できる
ヘルスケアマーケティング領域でお客さまにとって
最も信頼に足るパートナーとなるべく、サポートを行っています。
それが宇宙船地球号に乗り合わせる、
わたしたちトランサージュの任務であると信じて・・・
こんにちは。 トランサージュ、瀧口です。 さて、今年6月からメディニューで連載いただいているコラム、「デジタル時代のメディカル・アフェアーズに…
そろそろ梅雨が明け、酷暑の夏がやって来そうな気配ですね。いかが、お過ごしですか。 さて、きたる9月17日(金)に、プロマネ塾がアドバンスト・コースを開催しま…
私たちは、Patient Centrisityを礎に、より高品質なヘルスケアマーケティングを、デザインします。
詳しく見る戦略構築の第一歩。
それは「市場で何が起きているか」を知ること。
ヘルスケアマーケットの顧客である医師そして患者をよく理解するためのソーシャル・リスニングや市場調査
顧客の行動やその行動理由を道順として考察できるペイシェントジャーニーなどによる環境分析で市場を客観的に理解することで、戦略計画へのヒントを導きます。
戦略構築のネクストステップ。
それは、「どこで戦うか」そして「どう戦うか」を選ぶこと。
市場や製品の売上予測
SWOTやCritical Success Factorの分析
顧客ニーズや製品バリュープロポジション
患者さん向け疾患啓発戦略の計画
抜け漏れのない競合戦略構築のためのシミュレーション(ウォーゲーム)
など、市場環境をしっかりと見つめ、お客様と一緒に持続的な成長のための戦略を考えます。
戦略構築ができたら、実施展開です。どれだけ素晴らしい戦略ができても、しっかりと計画にしたがった展開ができなければ、戦略ゴールへ到達できません。
マーケティング力や戦略的思考力の強化
チームビルディングや組織生産性の向上
など、戦略展開に必要な、組織としてのケイパビリティを磨くことをサポートします。
戦略の実施展開中には、必ず予期せぬ課題が生じます。
戦略ゴールへの到達を確実にするために、戦略展開の途中に得る先行指標を事前に明確にして、これを戦略展開中に継続的に確認し、戦術の軌道修正が行われることが重要です。
戦略展開状況を確認するための先行指標デザイン
先行指標の推移を確認するためのトラッキング調査デザインと実施
など、戦略ゴール到達のための重要プロセスの設計をサポートします。
【開催予定日】
2023年8月3日(木)&4日(金) 9:30AM – 5:30PM(両日とも)
【開催場所】
株式会社 社会情報サービス本社会議室(…
開催日 :2022年6月8日(水)17:00〜18:15
開催方法:リモート(ZOOMウェビナー)
参加料金:無料
協 力:Aktana In…