2017.01.30
トランサージュの瀧口です。
こちらのブログをご覧いただき、ありがとうございます。
すでにお話ししたAIについて、少し続けたいと思います。
前回ご紹介した服薬状況がわかる錠剤や、糖尿病管理をしてくれるスマートフォンアプリ。
考えてみると、これらはまだそれほど奇抜な内容ではないのかも知れません。
今朝の日経に AIと競い共に働く、という記事があります。
司法や医療など高度な専門職と言われますが、
英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのアレトラス教授が開発しているのは「AI 裁判官」で、
過去の裁判資料を使って妥当な判断を下す率は、79%にも及ぶと言います。
例えば、自分が欲したときに目の前の画面に向かって問いかけると医師が表れて、
ウェアラブルによるバイタルデータ送信と遠隔問診で断が行われ、
ドローンが薬を届けてくれる。
そんな社会はあまり遠くない未来かも知れません。
そんな時代の医療情報提供者が間違いくロボットに置き換わっているのかも知れません。
AIが普及する時代に向け、人は何を行うのか。
そんな社会で一番希少になるのは、他者に共感する力を持つ人間、
と説くのはマイクロソフトのナデラCEOです。
医師の仕事は自動化できても、看護師や介護福祉士などは人が足りない
とみられています。
これも色々な考え方があるようです。
「作ったものを売る」「ある特定のサービスする」といった、
限定された範囲(と言っても人間が覚えきれないほど広〜い範囲を含めて)の行動に関しては、
AIは一定のアルゴリズムなどに従ってきちんと対応ができますが、
ドクターが相手にするのは、非常に厄介な複雑動物であるヒトであり、
相手の生理的機能だけでなく、心理的状況も加味して診察をしなければならない仕事、
それがドクターの業務となるとさすがのAIにもお手上げと考えるのが現状は理屈の様です。
日本で有名な脳科学者の茂木先生は「ドクターの仕事はAIには置き換えられないだろう」
とお話しされています。
ただ、ドクターの仕事が全く変化なく今のままということはなく、大きな変化があるのだろうと想像はできます。
そんな時代になっても、変わらずドクターに求められる要素は何なのか・・・
おそそれは、少なくとも知識ではなく、定型化したAIと異なるヒューマンなもの、
ホスピタリティに代表される患者さんを思う気持ちです。
有識者に対する総務省のアンケートでも、AI活用が一般化する時代に置ける重要なの力として、
1)チャレンジ精神や主体性、行動力、洞察力などの人間的資質
2)企画発想力や創造性
3)コミュニケーション能力やコーチングなどの対人間関係能力
と続きます。
いかに、人間的な強みを身につけるか・・・
これが重要ということになります。
まさに医療提供者の価値の確立、
つまり「ヘルスケアにおけるブランディング」ではないかと思います。
患者さんを思い、患者さんのインサイトを見据えて、何を行うかを考える。
より高品質なヘルスケアマーケティングをデザインする、
私たちトランサージュが目指している未来の像がそこにあります。